MOE~子どもは必ずかこさとしを読んで育つ


2017年3月号の雑誌「MOE」はかこさとし大特集である。

加古里子と感じで書くと女性のようだが男性の絵本作家さんのことだ。

 

 

 

「からすのパンやさん」「だるまちゃんシリーズ」や「かわ」「地球」「宇宙」のような科学シリーズなど、自分が子どもの頃に読んだなーと記憶を思い出す人は多いだろう。かこさとしさんの世界は広いので、気がつかずに読んでいることも多い。そして気がつかないうちに自分の子どもにも読み聞かせることになる。

大人になると「かこさとし」のことは誰もが一度忘れてしまうが、子育て経験者は必ずかこさとしを読ませて子育てをすることになる。

たとえば「ことばのべんきょう」というシリーズがあるのだが、わが家では小児科医の本棚でみつけて、言葉の勉強用にいいやと買ったのだが、実はかこさとしさんだったと最近知って驚いていたりする。


公害問題に触れている絵本、栄養学的見地も織り込みながら健康について啓発する絵本などが、きちんと絵本的おもしろさになっているのもかこさとしの凄さで、私も自分の科学的思考法の基盤はかこさとしにある、と思うくらいだ。

私の思い出話だが、幼稚園高学年のとき隣のお姉さんが読んでいた学研の「科学」が欲しいとねだったら、府中駅の書店で「かがくのほん」として「地球」や「海」を親が買ってくれた。「これは違う!」とずいぶん泣いて騒いだことを今でも覚えている。後に学研の配達は頼めたのだが、このとき泣いて「違う」と言ったはずの「地球」と「海」は長らく愛読書の一冊であったものだ。知らずに「かこさとし」に育てられたのだった!

わが家でも、子どもにかこさとしを読ませている。少々冷やかし気味に買い与えて読み聞かせた「かわ」も、気がつけば長男はお気に入りの一冊にしている。子どもの科学的発想法の礎になれば、なと思う。