子どもが生まれてFPとして最初に考えたこと
私の仕事はファイナンシャルプランナーである。お金のことについて書いたりしゃべったりするのが仕事だ。
子どもが生まれて(正確には子どもを授かったことが分かった日だが)、最初に考えたことはやはり、子どものお金のことだった。つまり、
「少なくとも、これから22年間はこの子を育てるだけのお金を稼がなくてはいけない」
ということだ。私が40歳での子どもなので、少なくとも62歳までは仕事をして稼がなければいけない、という意味である。これについてはあまり心配はしていなくて、20年後は65歳現役社会になるのはほぼ間違いないだろうし、むしろ70歳現役社会になるのではないかと考えている。働けないということはないと考える。
もうひとつ考えたのは、お金の準備のことだ。つまり、
「生まれてから15年のあいだに、少なくとも500万円は貯めよう」
ということだ。子どもの養育コストのうち、食費や被服費や日々の生活の中に織り込まれていく。しかし突出して金額が高く、期間も集中してかかるのが学費だ。特に高等教育の学費が問題となる。
統計的には高校と大学の7年間で約1000万円がかかる。高校の無償化も高所得者は対象外とするような議論が続いているし(4人に1人は有償という報道のとおりなら高所得者というには違和感があるが)、大学が完全に無償となるのは難しいだろう。
できれば15年で全額準備しておきたいがそれは理想的目標とし、現実的には50%をしっかり確保することを目指したい。75%貯まればかなり余裕が出るだろう。
目標の実現については、2人目の子どもが授かるかにも影響するが(3人生まれたとすれば全員に1000万円を事前貯蓄するのは不可能だろう)、少なくとも1人のままなら半分以上、できれば75%を貯めておきたいところだ。
具体的な貯め方についてはまた別のコラムで。